私たちが情熱を注ぐこの技術との出会いは、2000年頃に遡ります。当時、ある公的助成金事業において教育効果の分析手法を探る中で、その可能性に初めて触れる機会を得ました。テレビがアナログからデジタルへ移行する際、画面解像度の変化が人にどのような影響を与えるかを研究していた仲間からの情報が、大きなきっかけとなりました。
誰もが知るこの身近な生体反応の奥に、何か計り知れないものが潜んでいるのではないか――。そのような直感を抱き、関連する研究を探求する中で、ある大学の図書館にてHESSによる重要な論文と出会いました。当時の計測技術では非常に困難な試みであったにも関わらず、その内容は私の直感を確信へと変える、まさに衝撃的なものでした。この反応こそ、人間が生きる上で根源的であり、最も顕著に現れるものの一つであると確信した瞬間でした。
それから20数年、この技術の可能性を信じ、探求を続けてまいりました。決して平坦な道のりではありませんでしたが、様々な試行錯誤と経験を経て、ようやく私自身が真に追求したいと願う技術開発に本格的に取り組むことができるようになりました。
私たちが核とするこの技術は、非常にシンプルでありながら、極めて繊細です。そこには、一切の嘘やごまかしが通用しない、ありのままの真実が映し出されます。この未知なる可能性への挑戦は今も続いておりますが、このコア技術には、時代や文化を超えて通用する品格と風格が備わっていると自負しております。これこそ、日本から世界へと発信できる、他に類を見ない価値ある技術であると信じてやみません。
私たちは、この技術を通じて、人々の暮らしや社会に新たな価値を提供できるよう、今後も真摯に研究開発に取り組んでまいります。皆様の変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
KIKURA株式会社 代表取締役 菊池光一